ホーム>遠野日記>コラム記事>山ぶどうワインを知っていますか?魅力と特徴を詳しくご紹介します
岩手県のおすすめ地酒や地ビール日本酒通販なら佐々木酒店
コラム記事

山ぶどうワインを知っていますか?魅力と特徴を詳しくご紹介します

4ワイン

お家での寛ぎの時間や外食のときに、ワインを嗜む方は多くいます。赤ワイン、白ワイン、スパークリングワインがメジャーなものですが、「山ぶどうワイン」をご存じの方はどれくらいいるでしょうか。

 

この記事では、特徴的な味わいの山ぶどうワインについてご紹介します。産地の関係で入手しにくい場合もあり、ワイン好きでも飲んだことがないという方もいるかもしれません。山ぶどうワインの魅力について知っていただき、ぜひ一度飲んでみてください。

 

  • 山ぶどうとは

普段の生活ではなじみのない山ぶどうですが、「古事記」にも登場する、日本に古くからあるぶどうです。元々は北海道から本州、四国の山間部に自生していました。その栄養価は高く、ツキノワグマやヒグマは山ぶどうを食べて冬眠に入るといわれています。ここでは、その特徴を見ていきましょう。

 

  • 特徴と味

山ぶどうの実は、種なしぶどう「デラウエア」と同じくらいの小ぶりな大きさです。中には大きな種が3,4個入っているため、1粒からわずかな果汁しかとれません。色は濃く、黒に近い紫色をしています。甘みもありますが、酸味と渋味が強いので生食には向かず、ワインやジャム、ジュースなどに加工されているものが大半です。

 

  • 栄養価

山ぶどうはその栄養価の高さから、滋養強壮や疲労回復、妊婦の栄養補給や薬の代わりなどに古くから使われてきました。アントシアニン・ビタミンC・鉄分・カルシウム:カリウム・食物繊維など、栄養素が多く含まれています。とりわけポリフェノールが多く含まれており、普通のぶどうの約8倍といわれています。ポリフェノールは皮の色が濃いほど多く含まれるため、濃い色の山ぶどうに多く含まれているのは納得できる事実です。

 

  • 栽培

元々自生していた山ぶどうですが、木に雌雄があるため自家受粉できず、栽培では実をつけさせることが難しいという特徴があります。そこで品種改良を重ね、結実しやすいワイン用の交配種が生み出され、現在は栽培されることも増えました。岩手県をはじめとする東北地方や長野県などの冷涼な地域が、主な産地です。

 

  • 山ぶどうワインの魅力

山ぶどうは、栽培が可能になったとはいえ、普通のぶどうほど収穫できるわけでありません。果汁を集めるには多くの山ぶどうが必要となるため、山ぶどうワインは生産者の努力の結晶といえます。ここでは、そんな山ぶどうワインの魅力について解説します。

 

フルボディのパワフルさ

酸味と渋味が強い山ぶどうから作られるワインは、味わいもパワフルです。赤ワインのボリュームは「ライトボディ」「ミディアムボディ」「フルボディ」と表現されますが、これを決めるのはポリフェノールのうちのひとつ、タンニンといわれています。ポリフェノールが多く含まれる山ぶどうワインは、酸味や渋味が強く、深みのある濃厚な味わいのものが多いため、フルボディのワインに分類されます。

 

また、赤ワインと同様で肉料理にとてもよく合い、中でも、脂のしっかりとした濃厚な味わいの牛肉や、野性的な味わいのあるジビエがぴったりです。こってりとしたソースと合わせた料理や、肉の味を存分に味わうステーキなどもいいでしょう。山ぶどうワインに多く含まれるタンニンが、肉のうまみや甘みを引き出し、脂と中和して口の中をさっぱりさせてくれます。

 

豊富なタンニン

山ぶどうワインに多く含まれるポリフェノールのひとつである「タンニン」は、熟成させることで、苦味から渋味へ変わるといわれています。苦味と渋味は同じようなイメージをもつ言葉ですが、苦味は「味覚のひとつ」、渋味は「味覚」と、感覚や刺激ともいえる「触覚」が合わさって生じるとされています。苦味が渋味に変わることで、より複雑な奥行きをもった味わいとなるといえるでしょう。

 

抗酸化作用をもつタンニンは、コレステロールの酸化や動脈硬化を防ぐなど、生活習慣病の予防にも役立ちます。また、ワイン自体の酸化も防ぐため、多く含むほど長期間の熟成が可能です。ワインの鮮やかな赤色も、タンニンに由来するものです。タンニンはワインのほかにも、緑茶や紅茶、コーヒーなどにも含まれています。

 

ワイナリーによって異なる味わい

山ぶどうの産地では、数々のワイナリーが山ぶどうワインを作っています。酸味と渋味を存分に活かしたどっしりとした味わいのものや、熟成させてまろやかにしたもの、フルーティな味わいに仕上げたものなど、ワイナリーによって味わいは異なります。特徴的な味の山ぶどうを、それぞれのワイナリーがどんな風にワインに仕立てるのか、飲み比べてみるのも楽しみのひとつとなるでしょう。

 

まとめ

山ぶどうワインは、ほかのワインほど身近なものではありません。パワフルでインパクトのある濃厚な味わいをもつため、フルボディの赤ワインが好きな方にはぜひ挑戦していただきたいワインです。また、栄養価も高く、健康が気になる方にもオススメです。味わいの異なる各ワイナリーの山ぶどうワインを楽しむことで、新たなワインの楽しみ方が発見できるかもしれません。

 

「有限会社佐々木酒店」では、遠野産の自慢の山ぶどうワインを取り扱っております。遠野の豊かな自然の中で育った、岩手県オリジナルの山ぶどう品種「涼実紫(すずみむらさき)」を使った商品です。その奥深い味わいを、ぜひ一度楽しんでみてください。

トラックバック(0)

トラックバックURL: https://www.sasaki-saketen.co.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/148

ページ上部へ